日経平均1092円高、米金利が示す日本株高の芽

 
米大統領選に勝利したドナルド・トランプ氏が世界の閉塞感を打破してくれるのではないか――。
10日の日経平均株価は前日比1092円(6.7%)高。
前日の下げ幅(919円)を帳消しにしただけでなく、今年最大の上げ幅というオマケも付いた。
トランプ氏が今後明らかにする政策への警戒感はなお根強いものの、荒れ相場の中でも日本市場に参加する投資家のトレンド変化の芽が見てとれた。

では、米長期金利の上昇は続くのか。

トランプ氏は9日の勝利宣言で「経済成長を加速させ、最強の経済をつくる」と語った。
大統領選中には、対立候補であるヒラリー・クリントン氏の「少なくとも倍」の景気刺激策を訴えてきた。
加えて、最高所得税率の引き下げや相続税の廃止を提案している。
ドイツ証券の村木正雄グローバル金融ストラテジストは「トランプ氏の政策パッケージを実現するには米国債の増発が避けられず、2017年末に長期金利は2.4%まで上昇するだろう」と指摘する。

 米金利の上昇は金融だけでなく、為替相場を通じて日本株全体にも恩恵を及ぼす可能性が高い。
シティグループ証券によれば、米大統領選とその翌年のドル円相場は「ドル高になりやすい傾向がある」(飯塚尚己チーフストラテジスト)。
新大統領が景気刺激に力を入れるために長期金利に上昇圧力がかかるからだ。
日本はマイナス金利政策を続けているため、「金利差が拡大すれば円安・ドル高に進む」(SMBC日興証券の牧野潤一チーフエコノミスト)。
10日の東京市場でも前日の円高が一転し、ドル円相場は1ドル=105円台まで円安・ドル高が進んだ。
株式市場でも輸出関連株の買い安心感につながった。
 
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